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蓮如上人・浄土真宗発展のルーツ!吉崎御坊と嫁脅しの面 vol.2

さて、vol.2では早速「嫁脅し肉付きの面の伝説」から紹介していきたいと思います。

vol.1をまだ見られていない方は是非チェックしてくださいね~♬

この伝説については発行元によって微妙に話が違ったりしているので、本願寺直轄寺院である願慶寺発行の「真正 嫁威肉附面縁起(よめおどしにくつきのめんえんぎ)」からご紹介させて頂きます。

 


嫁威肉附面縁起


文明年中・蓮如上人が当山在住時、近く十楽村の百姓に与三次(よそじ)というものがいた。清(きよ)という妻と子供が2人いたが、与三次と2子は次々病にかかり死んでしまった。

残された清は実に哀愁この上なく、度々の別離で旅だった3人の菩提の為の後世を願い未来はかかる苦しみなき浄土に参りともに楽しみ受けんものと考えた。幸いその頃吉崎には蓮如上人がおり、自分も参詣しようと思い夫の命日に吉崎へ参り、蓮如上人と対面し無二の信者となった。

然るにその家の姑は清が毎回吉崎へ参るのを憎み、清の信仰を邪魔しようと考えた。しかし、無二の信者であった清は姑の機嫌をとり、昼は忙しく百姓として働き夜な夜な吉崎へ参っていた。

ある時、姑は鬼の面をかぶり嫁を脅かして吉崎参りを辞めさせようと考えた。白髪をふり乱し面をかぶり、身には白い帷子を着て草木の茂る小谷で今や遅しと清を待ち伏せした。

そうとは知らない清は、念仏を唱えながら吉崎へと急いでいた。松吹風もすごい中小谷よりすっと出でる鬼をみて、まことに恐ろしく身の毛よだつ思いがするが、心を静めて驚かず、

「食まば食め(はまばはめ)、喰わば喰え(くらわばくらえ)金剛の他力の信はよもやはむまじ」

(鬼よ、私を食べたければ食べればいい、たとえこの身を喰らっても浄土真宗の信仰までは喰らいつくすことは出来ないでしょう)

と口ずさんで無阿弥陀仏と念仏を唱えて吉崎へと参った。

姑は嫁が帰る前に家に戻って面を取ろうとするも面は顔にひっつき、とろうとすると顔の皮がむけるような痛みがしてどうもがいても方法がない。嫁が家に帰ってきたら何と言い訳しようと思い、自害も考えるが手足がしびれて動くことも出来ない。

そうこうする間に嫁が吉崎より帰ってきて家に入ると先ほど谷で出会った鬼がいるではないか。

これはどうしたことかと驚くと、姑が大声をあげて「ああ恥ずかしい」と泣いていた。どうしたのかと尋ねると、これまでの心中をありのままに語り、谷にでた鬼は我なりと語った。

嫁は姑と蓮如上人のところへ行き、「如何なる者も弥陀を頼み念仏を申せば仏になる」と聴聞をうけ、姑に念仏をするよう深き心より涙と共に勧めると、姑は生まれて初めて無阿弥陀仏と一声唱えると真に不思議なことに面はすぐさま落ち、手足も元の如く動くようになった。

誠に夢の覚めたる如く、さすがの姑も改悔の心を起こし、我も吉崎へ参ると、嫁と共に吉崎へ参詣し共に無二の信者となった。

その時の面は蓮如上人へ差し上げ、末代への見せしめとなり世に名高き「肉付きの面」となり、往来には嫁威の谷と名を残した。


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実は続きがあった!嫁威し伝説に込められたメッセージとは・・・


一般的に言われる嫁威し伝説は上記の通りで、インターネットや色んな資料では同じような話を調べることができますが、住職さんからはこの話の続き(オチとなるところ)と浄土真宗における嫁威し伝説に込められたメッセージを聞くことができました。

清は姑が自分の信仰の邪魔をしようとして鬼の面で自分をおどろかせようとしたことを聞いても姑を責めませんでした。そして一緒に吉崎に通ううちに、夫と子供を次々と亡くして寂しい思いをしたのは自分だけではなく、姑も同様、息子と孫をなくして寂しかったに違いない、それなのに自分ばかりが吉崎で楽しみを見つけ姑を構ってやれていなかったということに気づきます。

あの谷での一件はお釈迦さまが姑に姿を変えて自分にそれを教えようとしていたに違いない、お義母さん、私のほうこそ本当にごめんなさい。

これが嫁威し伝説の全貌なのです。

この話では浄土真宗の教えのなかの罪をゆるすことや我が身を省みることの大切さが説かれています。

また、浄土真宗の布教にまわる際にはこの話にでてくる肉付きのお面を持ってこの話を説くことで、読み書きのできない層のものにも分かりやすく教えを広めたと言われています。

 


嫁威しの面は現存していた?!


ここまでとーっても流暢にお話をしてくださった住職さん。

ちなみにこの伝説は今でもよくある嫁と姑の不仲話の始まりでもあるとか・・・?!

「嫁と姑が仲良く暮らしていたっていう話なんて何の面白みもないでしょ~ははは!!!」

とおっしゃっていましたw

そして住職さん、なんと実在する嫁威しの面を私たちにみせて下さいました!!

嫁威し肉付きの面

実物は是非願慶寺で見せて頂いてくださいね~♬

住職の和田さんと記念写真~♬

和田さんはなんと福井PR大使のパックンと一緒に地元ラジオにも出演されていたそうです!

お話しがお上手すぎるのにも納得しました!!!

願慶寺 吉崎御坊

 

まだまだ続く蓮如上人・願慶寺の歴史☆vol.3をお楽しみに~!!!


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